ある疑惑(いたち川のハラビロカマキリ)

いたち川の遊歩道で、手摺にとまっていたカマキリ。

翅にある白い点は、本ブログでもおなじみのハラビロカマキリの特徴ですね。

ポーズが怪しい点を除けば何てことのない写真なのですが、

最近1つ気になることがあったため、

 

今年10月25日、茨城県の小美玉市内で

大陸性の外来種「ムネアカハラビロカマキリ」なるものが初めて発見されました。

さらに10月27日、岡山県岡山市でも同種のカマキリが見つかっており、

いずれも標本にされて展示されています。

2010年頃より本州西部を中心に局所的に出現するようになったそうですが

岡山はともかく、茨城では県内初確認ということで、関東圏への更なる進出が懸念されます。

 

なお、大陸性の生きものにはよくありがちですが、

近似種のハラビロカマキリよりも繁殖力が高く、凶暴性も強いらしく、

実際ムネアカが増えるに連れて、無印が極端に減少したという調査報告もあるそうです。

 

つい先日そうしたニュースがあったばかりなので、

これが件の外来種である可能性も否定できず、その場で検証(?)を行いました。

 

 

 

 

 

 

ムネアカハラビロカマキリは、その名の通り胸部の前側が赤いのが特徴。

持ってひっくり返してみましたが、コイツの胸部は全体が赤ではないものの

3本の横断する赤ラインが入っているのが気になるところ。

そもそも「色」というのは結構な個体差があるものなので、

一概に信用できるものではありません。

 

ついでに、ハラビロならではの特徴である翅の白い点ですが

ムネアカはこの点が薄くて少々目立たない……とか何とか。

しかしこれも個体差があるでしょうし、識別の根拠とするには厳しいですね。

 

 

 

 

 

ちなみにこれが、Yahooニュースに出ていたムネアカハラビロカマキリの写真です。

これだけ見るといたち川のカマキリとはだいぶ違うようにも見えますが、

上記のように色の違いだけで識別するのは少々心許ないものです。

 

ただ、それよりも遥かにわかりやすい識別ポイントがありますので

ここでご紹介するとしましょう。↓

 

 

 

 

 

赤い円で囲んでいる部分。

それぞれ鎌の付け根部分に3つずつ黄色いがありますね。

この小さな点、もとい突起は在来のハラビロカマキリならではの特徴。

普段、翅の斑点でばかり識別していたのでノーマークでしたが

この3連続の点はオオカマキリ・チョウセンカマキリ・コカマキリのいずれにも見られず、

ムネアカハラビロカマキリの場合は、等間隔に小さな褐色突起が10個近く並んでいます。

 

以上をもって、いたち川のカマキリは

在来のハラビロカマキリであることが無事(?)判明しました。

 

 

 

 

 

 

おまけ。同日に見られたカワセミ(左)とアオサギ(右)です。

こうした水辺の鳥にかかればムネアカハラビロカマキリなど瞬殺でしょうが

あいにく魚が主食の彼らが都合よく虫を食ってくれるわけもなく……。

(一応、特にカワセミなどは水生昆虫や水に落ちた虫を食べることがあります)

 

もし仮にムネアカが本格的に侵入してきた場合は、

どこぞのウシガエルと同様に人の手で駆除するしかないでしょう。

 

 

 

 

 

カ「で、疑った侘びに飛蝗の1匹くらい差し入れするのが筋ってもんだと思うがな?」

 

 

……なんか凄まれたので退散しました。

本当は日が沈んできたからですが。

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