山県亮太 | 因縁の地で10秒00「僕にもプライドがある」

山県亮太 | 因縁の地で10秒00「僕にもプライドがある」

「全日本実業団対抗陸上選手権」(24日、ヤンマースタジアム長居)
男子100メートル決勝が行われ、リオデジャネイロ五輪代表の山県亮太(25)=セイコーホールディングス=が10秒00(追い風0・2メートル)の日本歴代2位のタイムで2連覇を達成した。3カ月前の日本選手権で6位に終わり、世界選手権代表から落選した因縁のスタジアムで、意地の走りをさく裂させた。

桐生祥秀(東洋大)の日本人初の9秒台の快挙から2週間。日本短距離界の躍進は止まらない。山県が好スタートから力強くゴールを駆け抜けると、表示されたタイムは10秒01。一度速報値が消え、再び表示されたタイムは“アジアの風”と呼ばれた伊東浩司の日本歴代2位に並ぶ10秒00だった。「10秒01って出て、最初うれしかった。(昨年10秒03をマークした大会で)1年間、色々あった中で、もう1度この大会で自己ベストを出せたので。(正式タイムを)待っている間は何も考えてなかった。10秒00で記録が上がったので良かったなと」。ただ、悲願の9秒台にはならず、少し悔しそうに「もうちょっと」というポーズを見せた。

3カ月前は、このトラックで屈辱にまみれた。世界選手権代表選考会だった日本選手権。春先に負った怪我から回復が遅れ、本調子にはほど遠く6位に終わり、代表入りを逃した。その時、同じく個人での代表を逃した桐生と誓いあった。「2人で陸上界を盛り上げてきた。だからもう1度鍛え直して戻ってこよう」-。雪辱を誓った2人が、シーズン終盤になって快記録で、再び日本短距離界に火をつけた。

「この結果で、来季、次に向かっていいという気持ちになれた。僕にもプライドがある。ここからまた日本の短距離をけん引できる存在になりたい」と、高らかに復権を宣言した。

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