広島の共通認識 | あきらめるまで殴る

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緒方孝市監督(48)が涙した、広島の37年ぶりのリーグ連覇。5月末から首位に立つと、その後は一度もその座を明け渡すことなく、ゴールテープを切った。25年ぶりリーグ優勝を果たした昨季より、選手層に厚みが増したチームの強さの背景に迫る。
リーグ2連覇を決めた18日の夜。神戸市内の宿舎で行われたビールかけで、緒方監督は声を張り上げた。「2年続けてすごいことをやった君たちを、誇りに思う」。大型補強を敢行した巨人、阪神を圧倒して手にした栄冠。選手の成長に確かな手応えを感じていた。
チーム打率・274、147本塁打、706得点はいずれもリーグNo.1の数字だ。他球団が研究を深めて挑んできたシーズンでも、昨季を上回る打撃成績で圧倒した。84勝のうち、逆転勝利は41を数える。

屈辱的な1敗が攻撃陣を奮い立たせた。5月6日、甲子園での阪神戦。9点リードからの逆転負けは、その後の戦いに影響しかねないほどショッキングな出来事だった。敗戦を受け、試合後には今季最初で最後の緊急ミーティングが開かれた。
「どんなに点差があろうが点を取りに行く。どれだけ劣勢でも諦めずに攻撃する」。石井打撃コーチがナインに伝えた思いだ。8月22~24日のDeNA戦では3試合連続でサヨナラ負けを喫した。翌25日、打撃練習の順番が書かれたボードには、ボクシングに見立て「(相手が)あきらめるまで殴る。最後まで殴る」の文字があった。ファイティングポーズを取り続ける-。チームの共通認識があった。

東出打撃コーチは「結果を出し続けられる選手がレギュラー」と言い切る。主力選手でも練習前の早出特打は日常的。ビジターの試合では午前中と試合後の宿舎での素振りが日課だ。安部、西川、バティスタらが力をつけ、日替わりでヒーローになった。シーズン中でも続いた激しいチーム内競争により、選手層に厚みが増した。
強力打線が投手陣を援護し、薮田が14勝、岡田は12勝、大瀬良も9勝を挙げた。若手投手を育て、チーム全体の力を押し上げる要因となった。
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