自身をダメージから守ることのできない人間の細胞に、自己防衛できるバクテリアを注入した科学者の生命力が向上。

死なないバクテリアとはすなわち、彼らは自分自身を守ることができるということです。私たちの細胞は、自分自身をダメージから守ることができません。年を取ることから細胞を守る、その仕組みを明らかにしたい。
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■350万年も生き続ける、謎のバクテリア
 先月19日、ロシアの地方紙「The Siberian Times」が報じたところによると、話題のバクテリアとはその名も「バシラスF」。2009年、ロシア連邦サハ共和国(ヤクーチア)の「マンモスの山」と呼ばれる永久凍土から発見された。驚くべきことに、このバクテリアは350万年前の永久凍土層から“生きた”状態で見つかり、モスクワ大学の氷河凍土学者アナトリー・ブロチコフ博士らが調査してきたが、今回その謎多きパワーの一端が白日のもとにさらされたのだ。
 博士らはこの数年間「バシラスF」を培養し、マウスや植物などに投与する実験を繰り返してきた。すると、このバクテリアを体内に得たマウスは一生を通して活発で、免疫力も高いうえ、高齢出産が可能であるなど繁殖力にも著しい向上が見られたという。植物の場合には成長が早まり、寒さにも強くなるなどの変化が表れた。
■自らに注射した科学者は……!?
 しかし、驚くのはここからだ。前述の結果を受け、ブロチコフ博士は仰天のプランを実行に移した。なんと、自らが実験台となることに決めたのだ!
「永久凍土は溶けています。ですから、これらのバクテリアは水の中に解き放たれていると考えられるのです。つまりヤクーチアの人々は、水を通して、すでに(バクテリアを)体内に持っている可能性があります。そして事実、ほかの共和国の人々よりも長生きする傾向にある。私にとって危険など無いのです」(ブロチコフ博士)
 かくして博士は「バシラスF」を注射し、体内に取り込んだという。すると、博士の身体に目覚ましい変化が起きたのだった。
「(投与前よりも)長時間働けるほど丈夫になり、過去2年間はインフルエンザにも感染していないのです」(ブロチコフ博士)
 ところが、である。博士は、なぜ「バシラスF」が動植物の生命力を向上させるのか、現在もそのメカニズムを解明できずにいるというのだ。この点について彼は、「もしかしたら副作用があるのかもしれない」としながらも、次のように語っている。
「このような実験は、確かに医師の管理下で行われるべきかもしれません」
「でもそんなことを言いだしたら、アスピリンが効く仕組みだって本当はよくわかっていないのです」
「それと同じことです。メカニズムは不明だが、その効果は確認できる」
■不老不死の実現に向け、研究は続く
 とはいえ、ブロチコフ博士はメカニズムの追求を決して放棄したわけではない。永久凍土で350万年も生き続ける「バシラスF」の強靭な生命力を解き明かすことが、人間の長寿、そして不老不死の実現へとつながると信じ、研究を続けることを宣言している。
「このバクテリアは、氷の中で外部の世界から隔絶されてきました。死なないバクテリアとはすなわち、彼らは自分自身を守ることができるということです。私たちの細胞は、自分自身をダメージから守ることができません。年を取ることから細胞を守る、その仕組みを明らかにしたい」(ブロチコフ博士)
 ちなみに、今回の「バシラスF」によく似たバクテリアが、マンモスの脳からも発見されているという。また、石油の分子を分解し、水に変える能力を持つバクテリアの存在まで確認されているのだとか。いずれにしてもシベリアの永久凍土では、不老不死の夢に限らず私たちのあらゆる願いをかなえてくれる古代のバクテリアたちが、目覚めの時を待っているのかもしれない。果たして、ブロチコフ博士は「バシラスF」の摂取によって永遠の命を手に入れることに成功したのだろうか? 研究のさらなる進展と、何よりも博士自身の今後が気になるところだ。



す太郎
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